作者”上田アータオ”と「たらこくちびるになったワニくん」誕生秘話
絵本『たらこくちびる になったワニくん』
これは、私の人生の中でとても大きなチャレンジでした。
私は、絵本製作を始める前は、いわゆるブラック企業で無理やり会社員をしていました。入社当時から厳しいモラハラを受けていましたが、それは「自分の未熟さを治すため」だと言い聞かし、頑張り続けました。
しかしそんな中、上司からある事件でいじめを受け、会社全体を巻き込む大ごとになってしまいました。
そのせいで私は一時期、人が信じられなくなりました。
そんな時、妻がふと、「環島」という、台湾一周をすることを提案してくれました。会社の件で自分に自信をなくし、存在価値を見失っていた私にとって、それはまさに「救いの手」でした。
そして私は会社を辞めました。
じゃぁ、親って一体何なんだ。。。
「人生の先輩」「自分の人生を背中で示す」「立派な父親」……………
「自分らしさ」に苦しんでいる自分にはそれが負担で確信が持てないでいました。
どうやったら、自分を取り戻すことができるのだろうか。をずっと考えて考えていました。
そしてある日、
ー「自分」という存在価値を「自分自身で」認めて育んで守っていく。このことを自分の態度で示せていれば十分ではないか。ー
そして親は、いつでも子どものやることを認めてあげて、本人が思ったことに挑戦できる環境さえ与えてやれば、それでいいのではないか。と。
「たらこくちびるになったワニくん」との出会い
以前DIYのYoutubeを制作していた時の話なんですが、私はお花を飾る用にダンボールを使ったDIYで額縁を作るつもりだったのですが、最終的にただの何の特徴もない四角いダンボールが出来上がってしまったことがあありました。笑
ま、それでいっか?と言った感じでしたが、何か描かないとわからないんじゃないかということで、押し入れの中から、小学校の時に使っていた絵の具でササっとどうぶつを描いてみることにしました。
簡単なイラスト程度の絵を描くことはやっていましたが、筆を使った「描く」という作業はかなり久しぶりだった様に思います。せっかく描くのなら」と、ストリートアートっぽいフォルムの絵を描いてみようかな?といったことを考えて描きました。
この時に生まれたのが「たらこくちびる になったワニくん」でした。
ここから”たらこくちびるになったワニくん”が始まりました。